――NITSに来て、新しく身についたものってあったりしますか?
宮久保
僕はNITSに来て、「学びの主体は学び手にある」という考え方を取り戻すことができたように思います。じゃあ自分はそれにどう関われるか、今はそこを考えています。
元々そうした考えを持っていたのですが、学校現場にいた時は、どうしても子供たちを教師が考える枠にはめてしまっていたところがありました。また、教職員研修に携わるようになってからは、「先生が困っているからこうしなきゃ」と目の前のことしか見れていなかったように思います。NITSに来て感覚を取り戻せたのは、実践記録を書くことで、自分との対話の時間をしっかり取ることができたからだと思っています。
佐藤
僕はNITSに来て、参加者も、職員も、こんなにも多様なバックグラウンドを持つ人がいるんだなと思いました。だからこそ、「この人ならどう思うだろう」「あの人は何て言うかな」と様々な視点から考える癖がつきましたね。
あとは、全国各地へ出張する中で、新幹線と飛行機の予約がスムーズにできるようになりました(笑)。
華井
僕自身、物事を斜めに見る傾向があります。みんなが「こうだよね」と思っていることに対して、あえて違う視点から見たくなるんです。NITSに来て、それをいい方向に導いてくれる人が多いと感じます。斜めから見て終わりではなく、その後に軌道修正をしていくことができるようになりました。異なる意見の重なりに目を向けられるようになって、お互いの意見を踏まえて研修設計ができるようになりましたね。
佐藤
研修デザインなど、自分一人で徹夜してつくったものより、NITSのチームで30分ほど協議してつくったものの方がとてもよいものができるという実感があります。「学び合いってこういうことなんだな」と。なぜそれがNITSだとできるのかというと、それは大前提として、立場や年齢関係無く、お互いにリスペクトし合っているからではないかと思います。全国の教育委員会から来た、似たような境遇の人が集まっているというのもあるかもしれません。
華井
NITSでは、言ってはいけないことと言わなきゃいけないことがあまりないというか。自分の思いを語っていいという雰囲気があります。
佐藤
あとは、分からない自分でいいんだということですかね。自分がつくるよりチームでつくった方がいいものができると分かっているから、「自分は分からないからみんなでつくりませんか」と言えて、結果的にお互いを高め合っている感覚があります。
華井
NITSマネプロ(NITS研修マネジメント力協働開発プログラム:「新たな教職員研修」の協働開発に向けて、職員が対話・協働しながら探究を行う対話を中心とした活動の場)の存在がやはり大きいと思います。みんなで考え、語り合う場をNITS全体で大事にしている気がします。最初は面食らったけど(笑)。